分断がテーマのバックパック旅 その5日目:イスラエル③イェルサレム旧市街
2018年9月7日(5日目)
今日はイェルサレム旧市街に行く。
目的は聖地巡礼。
お前らオタクがやってる聖地巡礼とは違うぞ。ガチの聖地巡礼だ。
旧市街ってどこだよって感じだが、こんな感じ。
おもっくそパレスチナ側やんけ
でもイスラエルが管理している。なんでやろな(すっとぼけ)
この旧市街は城壁に囲まれていて、中は古い町並みが広がっている。
そして、歴史的にも価値があるだけでなく、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3つの宗教の聖地がここにある。
今日はその3宗教の聖地に行くのだ。
なんとそれらの宗教についてくっそわかりやすく解説してるブログがあるらしいぞ!
ってこれ俺の記事じゃ~んwwwww
・・・
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旧市街、パンドラの箱みたいな場所。
パンドラの箱、開けちゃったんだよね(関尭夫)
旧市街に向かう途中に歩いた道がエモい。
どこを切り取っても絵になる。
旧市街は壁に囲まれていて、いくつかある門から中に入ることができる。
左側の壁の中がイェルサレム旧市街。
ヘロデの門から入ることにした。
「テーマパークに来たみたいだぜ~」
って言おうと思ったけど意外と新しい建物が多い。
結構道が狭い。撮影したときは朝早かったので人がまばらだったが、
昼前から店が開くようになると人でにぎわっていた。
嘆きの壁(The Western Wall)に行く道
嘆きの壁とは・・・
イェルサレム神殿の西側の城壁。神殿は西暦70年にローマ帝国によって破壊されたが、西側の壁だけが残ったみたい。
ユダヤ教の最も重要な聖地である。
ローマ兵「なんやこのきっしょい神殿!ぶっこわしたろ!w」
ユダヤ人「おぉ、もう・・・残った西側の壁見て嘆こ・・・」
って歴史でできた場所なんだよ~って同行者に説明したら
「なんか思想偏ってない?大丈夫?」
って言われた。
奥の壁に人だかりができている。あれが嘆きの壁か~
男性用と女性用に分かれていて、左側が男性、右側が女性用。
嘆きの壁に近づくためにはユダヤ教のドレスコードに従わないといけない。
「キッパ」という帽子をかぶる必要がある。画像みたいなやつ
神に対して頭を隠すことて、神に対しての謙遜の意思を表す意味があるらしい。
入口の前で無料でキッパを貸し出してくれるので、さっそくかぶって嘆きの壁に近づく。
世界各地から訪れたユダヤ教徒たちが、壁の前で祈りを捧げたり、聖書を読んだりしている。
すごい光景。
彼らの迫害の歴史や受けてきた受難を学んだからこそ、
こうしてユダヤ人がイェルサレムの地に集まって一緒に祈りを捧げる光景は心にくるものがあった。
来てよかった。
ユダヤ教の聖地を見終わったところで、キリスト教の聖地巡礼をする。
VIA DOLOROSA(悲しみの道)
ヴィア・ドロローサ(悲しみの道)は、
処刑宣告を受けたイエスが、十字架を担がされて処刑場があるゴルゴダの丘まで歩いた道。
道中にはその時に起こったイベントを示す「ステーション」(日本語での上手い言い換えができなかった)がある。
ステーションは1から14まであり、巡礼者は約1kmの悲しみの道を順番に歩き、イエスが受けた苦しみを追体験する。
私は「悲しみの道」を歩くため、
イエスが死刑宣告を受けてから、磔にされるまでを描いた映画「パッション」
を観て予習をしてきた。
パッションっていうと情熱って意味として捉えられるけど、
ここでの意味は「受難」。
この映画の原題は「The Passion of The Christ」=救世主の受難
この映画の中で、イエスは十字架を背負いながら歩く。それがこれから私が歩く「悲しみの道」
その中で様々なイベントが起こる。それが「ステーション」として悲しみの道に記録されている。
悲惨なシーンしかなくて見てて相当しんどい映画だったが、これを観てきたおかげでステーション巡りがとても充実した。充実していいのかわからないけど。
映画観てからこの記事を読むと、またおもしろさが増すと思う。
では行ってみよう。
STATION 1 イエスが死刑判決を受ける
たしか写真ここだった気がする。
ローマ総督の邸宅で死刑判決を受けるところから「悲しみの道」は始まる。
STATION 2 イエスが十字架を背負わされ刑場ゴルゴダの丘へ向かって歩き始める
「ステーション」がわかりやすいよう、こんな感じになっている。
この場所でローマ兵によってイエスはむち打ちにされ、茨の冠を被せられる。
現在は「むち打ちの教会」が建っている。写真は教会の内部。
ステーション2から3に行く途中に「エッケ・ホモ教会」がある。
この記事を読んでいるお前が何を思ったか俺はわかるぞ。
ローマ総督が群衆に対し「この人を見よ(エッケ・ホモ)」とイエスを引き出したことが由来。
ここは神聖な場所だぞ。へんなことを考えるなホモガキめ。
STATION 3 イエスが十字架の重みに耐えかねて倒れる
現在はアルメニア・カトリック小聖堂がある。中には十字架の重みに耐えられず倒れてしまうイエスの像がある。
映画ではイエスがローマ兵とかユダヤ教の人にめちゃくちゃ罵声を浴びせられながら十字架を背負って歩いてるんだけど、この転倒するシーンは観ててしんどかった。
STATION 4 母マリアが十字架を背負ったイエスに会う
現在は教会が建っており、中にはこの場面を現した像が建っている。
STATION 5 クレネ人シモンがイエスの代わりに十字架を背負って歩く
イエスがまともに歩けないので、ローマ兵が一人の男をむりやり引っ張り出して来て、イエスの十字架を背負わせる。
そりゃ鞭で打ちまくったら歩けなくなるやろ。
あとその辺の人とっ捕まえて十字架背負わせるローマ兵の鬼畜っぷりもやばい。
その男はシオンという名前のクレネ人だそうだ。クレネ人って何?私にもわからん
STATION 6 女性ヴェロニカがイエスの顔を拭く
映画では既にイエスが顔面血まみれになっている。
そこにヴェロニカという女性がやってきて、絹のハンカチでイエスの顔を拭いてあげたところ、ハンカチにはイエスの顔が映し出されたという逸話がある。
ちなみにそのハンカチはヴァチカン市国のサンピエトロ大聖堂に保管されているのだとか(非公開)。
私の中のゴロリ「ホントかなぁ?」
階段を上っていく。
STATION 7 イエスが二度目に倒れる
今では小さい教会みたいなのが建っている。
STATION 8 イエスが悲しむ女性たちを慰める
ステーションの前で写真をとる私。
なんでこんなポーズしてるんだろう
「わたしのために泣くな。自分と子供たちのために泣け。」とイエスが悲しむ女性たちに語った場所とされているので、その演技でもしていたのかもしれない。
私と会ったことがある人ならわかるが、現在の私とは全く似ていないだろう。
この時から18キロくらい太ったからね。なんでやろな。
この頃の体形に戻りたい。
STATION 9 イエスが三度目に倒れる
現在は聖墳墓コプト教会がある。
なんか、「十字架を実際に背負って悲しみの道を歩くツアー」があるらしい。
写真の十字架は多分それに使われるやつ。
どんな追体験だよ。
教会の中はこんな感じ。
ロンドンの地下鉄みたい。
ステーション10~14は「聖墳墓教会」の中にある。
イエスが磔にされたゴルゴダの丘に建てられた教会。キリスト教徒ならだれもが一度は訪れたい聖地であろう。
STATION 10 イエスが衣を脱がされる
狭い
階段を上る
STATION 11 イエスが十字架に磔にされる
右の列に並んで参拝する感じ。
ミーハーなので我々も並んで参拝することにした。てかせっかくここまで来たし。神聖だし。
列に並んでいるとロシア人の一家が我々の前に割り込んで来て一言
「スパシーバァ~♪」
神を前にしてなんだこの図々しさは。
おそロシアだ。
STATION 12 イエスが息を引き取る
ふざけた感じで記事を書いているが、巡礼中は結構真剣にやってた。
この場所の前に来た時、鳥肌が立った。
自分が立っているまさにこの場所。2000年前、ここで一人の青年が十字架に磔にされ死んだ。
そしてその死が、彼の残した言葉が人々を変え、そして世界を変えた。
自分は今、そのはじまりの地にいる。
別に自分がなにかすごいことをしたわけではないけど、
ここに来たという事実に、なぜか感動してしまった。
STATION 13 母マリアがイエスの亡骸を受け取る
ステーション13の写真がなかったので天井の写真でごまかす。
STATION 14 イエスの墓
磔刑後、イエスが墓に納められたとされる場所。この部屋みたいなのが墓。
ちなみにこの3日後にイエスは復活し、その後昇天したとされているので遺体はない。
中に入ることができたのだが、ま~これがすごい行列だったので、さすがに諦めた。
今思えばもったいなかったなぁ。
高校生くらいの時から宗教学を齧って、
にわかなりに聖書の解説本なんかを読んでユダヤ教やキリスト教について学んできた。
大学4年生になって、実際にイェルサレムに足を運び、彼らの歴史や作ってきたもの、彼らの思いを現地で目で見て、声を聴いて、肌で感じて、
この旅がこれまでの学生生活の集大成なのだと思うと、非常に感慨深いものがあった。
いろいろしんどい思いもしてきたけど、なんというか、生きててよかったなって思った。墓の前だけど。
・・・
お昼を食べる。
謎の店。
読めないけどメインとドリンクセットが12シュケル(360円)みたい。
ファラフェルサンド。
写真はポテトしか見えないが、奥にファラフェル(ひよこ豆のコロッケ)が入っている。
砂漠地帯の貴重なたんぱく源。どの宗教のタブーに触れない食べ物なので、ファラフェルは重宝される。
けっこう好き。
昼食を摂ったところで、
イスラム教の聖地に行く。
イスラム教の祖、ムハンマドが昇天したとされる場所に建てられた施設。
イスラム教徒の聖地のひとつである。
遠くから見える岩のドーム
毎週金曜日はムスリムの礼拝の日でムスリムONLYになるので注意。
狭い道を歩く。
道を歩いていると、
通路をふさぐようにコテコテのムスリムが座っていた。
ピュアJ民のワイは
「観光地のスタッフの人かな?」
と思って声をかけた。
「私たちthe Dome of the Rockに行きたいんですけどぉ~・・・」
ムスリムのおっさん:
我々は岩のドームを諦めた。
・・・
おまけで最後の晩餐の部屋に行った。
似てなくね?
お土産屋さんでPIKA JEWというパンチの効いたTシャツが売っていた。
店内は撮影禁止だったので画像は拾い物だけど。
ゲラゲラ笑った。
こういう不謹慎なものは好き。
つづく