救いを求めて旅と酒

やや思想が偏った旅行記です

伊東で酒カスしたら”正解”を見つけた話

たから氏というTwitterでお世話になっている悪い酒カスと通話しながら飲んでいた時に

「旅館に泊まってブログとか執筆したい・・・したくない?」

という流れになり、実際に行ってみることにした。

実際は執筆など全くせず、しこたま酒を飲むだけの旅行になってしまったが・・・

 

今回はその記録である。

 

場所は両者の中間にしようということで、伊東市になった。

最初は熱海にしようと思ってたんだけど宿が高すぎた。

 

伊豆で執筆。ええやん・・・川端康成的な?

伊豆の踊り子』よろしく美少女と邂逅するボーイ・ミーツ・ガールを期待したいところだが、私が会うのは異常独身男性。

かく言う私も異常独身男性。異常独身男性・ミーツ・異常独身男性なのである。

 

2023年12月16日

道中、虹を発見。

日本では西暦1200年ごろまで虹は生き物と考えられていたらしい。

科学が世界を解き明かすことは偉大ではあるが、その一方で、この世の謎がどんどん解明されていって、人々から想像の余地が失われてしまうことはとても悲しいと感じる。

昨今は科学をもとにした正しさや合理性を追求することばかりが求められるが、虹を見て「生き物だ~!」とか騒いだり、夜空の光る点と点を結んで「う~ん、これは羊!w」とかやってるのも、人間にとって必要なことだと思う。

・・・しょっぱなから思想が出てしまった。

 

 

到着。

早く着いてしまったので、町をぶらぶら

 

オモムキストリート

 

今日泊まる宿。「K's HOUSE」

善すぎんだろ・・・

松の木が重装歩兵の槍みたいでいいね(意味不明)

 

宿の前には川が流れている。

うん、いやらしい。

 

じゃあ、一足先にキめていくわね・・・

静岡麦酒

ビールを麦酒って書くの、好き。

 

謎の鳥。

 

川辺で酒飲みながら野鳥を眺めるの好きなんだよね。

はたから見たら全てを失った人に見えると思う。

 

・・・

 

飲み終えたところでたから氏が到着。

 

時刻は12時半。メシだー!(ドンっ)

 

海の方に歩いていたら大丈夫かなって感じの飲食店を発見。

 

舟や

この店にはとてつもない引力が働いており、我々はまんまと店内に引き寄せられた。

 

「おばあちゃんのイデア」みたいなおばあちゃんが出てきて接客してくれた。

 

日替わりランチ 2,000円を注文。

注文を受けてから魚をさばくため少し時間がかかるとのこと。

 

その間お酒をちびちび飲みますかね。

「概念」しか書かれていないメニュー表。

ビール(大瓶) 750円を注文。

 

実家のような安心感。

 


先にサザエが到着。

ウンメ!!

8年ぶりくらいに食べた気がする。その時は別においしいとは思わなかったんだけど、
これはめちゃくちゃおいしい。

もしかして当たりの店を引いてしまったか?

 

こういうのでいいんだよランチが到着。

はい、本当にありがとうございます。

 

キンメダイ(だったと思う)の煮つけ

実は煮魚って苦手なんだけど、これは心の底からおいしいって思えた。

甘辛な味が濃くて、ご飯が進む進む。


お刺身 マグロと鯵となんか(忘れた)

 

鯵デッッッ

写真だと伝わらないけど、「え!?こんなデカい鯵の刺身見たことある!?」って会話するくらいにはデカかった。

味も最高。アジだけにw

 

漬物も素朴な味でおいしい。多分本体のおばあちゃんを倒さないと無限に湧き続けるタイプの漬物。

 

これで2,000円とは、とんでもない当たりを引いてしまった。

ごちそうさまでした。

 

ランチの到着を待っている間に周囲の面白そうな場所を調べていたら、
ブルワリーを発見したので、行ってみることにした。

 

12月にブルワリーかよって思うかもしれないが、

今日暑いんだよ。(気温22度)

22℉じゃなくて22℃な。

 

JOYNT BREWING Co.

オシャレな店内

 

すまねぇアメリカ語はさっぱりなんだ

 

タップで注いでくれる。

 

②IMPERIAL LEMON, LIME SUMMER ALE

 「OH WELL, OH WELL, OH WELL, OH WELL」を注文。

 

名前は小説や歌からの引用らしいが、さっぱりわからない。

Happy HourでTesterの価格550円でRegular 1,100円の量になるとのことだったので、それにした。

 

爽やかなホップの風味と柑橘系の瑞々しさと程よい酸味が鼻孔を突き抜ける。

目を瞑ると、西海岸のビーチにいるような錯覚すら覚える。行ったことないけど。

 

次は

③NE IPA「WHEREVER, WHATEVER, HAVE A NICE DAY!」

 

これはめちゃめちゃ飲みやすい。

ビールの苦みが苦手って人に飲んでもらいたい。

 

最後は

①CITRA IPA 「I MEANT TO DO THAT!」

 

ホップの運動会的な味がする。ホップが強いんだけど、シトラスやライムをのような柑橘の香りも口の中にふわっと広がって・・・OCです。

CITRAっていうアメリカ産のホップを使用しており、それが強い柑橘系の香りを出すようだ。

あとアルコール度数が7.2%と軽快な飲み口に対して殺意が高すぎる。

 

お店の奥から醸造を担当しているというアメリカ人が出てきたので、少し話した。(TOEICのリスニング問題を2倍速にしたくらいのスピードで話すため3割くらいしか聞き取れなかった)

 

このブルワリーでは、アメリカンIPA(西海岸発祥なのでWest Coast IPAとも呼ばれる)をメインに作っているようで、その特徴は下記の通り。

・アルコール度数が高い

・ホップの苦み

・酸っぱい系のフルーティーなアロマ

 

日本のビールはおいしいけど辛口ばかりで、西海岸のタップルームで飲んだビールが忘れられなかった的なことを話していた気がする。

 

一通り説明を聞いたところで、たから氏が

「あかん、このままだと”正解”に近づいてしまう・・・」

 

Q. 飲めば飲むほど”正解”に近づくもの、なーんだ?

A. 酒

 

"正解"にたどり着く前に宿に戻る。

 

 

・・・

 

時刻は15時過ぎ。

†CHECK IN†

 

ああ~いけませんね

 

そして内湯付き(写真は公式HPから拝借)

これで1人1泊4,000円。バグかな?

 

 

内湯に入ってさっぱりした後で、

あの空間でブログを書くことにした。川端康成モード突入。



iPadBluetoothキーボードではてなブログを書いてみる試みを始めてやったのだが、意外とPCと同じような使用感で執筆ができて「アリだな」と思った。

 

ただ、館内のWi-Fiが貧弱だったり、猥談が盛り上がったりして執筆に適した環境ではなかったため、早めに切り上げて夕飯を食べに行くことにした。

 

ホルモン 魂


かんぱ~い

ホッピーのリターナブル瓶でしか得られない栄養素があるよな。

よ~し今日はホルモンを焼くゾェ・・・w

 

たぶん、ハツ

 

レバーとか色々頼んだんだけど、

 

この「油大腸」っていうのがマジでおいしくて、後半は無限に油大腸を頼んでいた。

ムニュっと感と、油の甘さが癖になる。

油ギトギトのはずなのに、スッっと飲み込めて、口の中に油の嫌な感じが残らない。

不思議な感じ。

 

ナパームみたいによく燃える。

 

あーもうボイロ界隈みたいになっちゃったよ

 

夜の宿



机の上の治安が悪い

 

コンビニで売られていた伊豆の国

おいしかったのは覚えている。味は覚えていない。

 

紲星あかりちゃんが可愛いよねって話になって、限界こじらせ概念暴露大会が始まった。

自分が一番好きな概念は

「マスターはとっくにこの世を去っているということを"認識"せず、毎日毎日マスターの分のご飯を無限に作っては腐らせ続ける紲星あかり」

 

 

一通り語り散らかした後に内湯に入って就寝。
モンスターハンターポータブル 3rdみたいな頻度で風呂に入った。

 

和室で寝るのって修学旅行感あっていいよね。

 

・・・

翌日

 

朝日に照らされている

チェックアウトの10時ギリギリまでのんびりしてしまった。

朝ごはんか昼ごはんかわからないメシを喰らいに行く。

 

ふじいち

(お店の写真を撮り忘れたのでGoogle Mapsから拝借)

 

干物屋さんかな?とも思ったが伊勢海老や貝類もあった。

2階が飲食店となっている。

まだ全然客はいなかったが、すぐに満席となった。

 

おまかせ定食 1,650円をいただくことに。

 

うひょ~

 

鯵の干物らしい。油が乗っていて噛めば噛むほど旨味が広がって、最高すぎた。

そしてご飯のおかわりが自由。ヤバすぎる。

 

んでんでwwwなんと1階で買った干物等を2階に持ってきて食べることが可能なのだとか。

やるしかないよね。

 

という訳で、何か忘れたけど珍しい(らしい)魚の干物、フグの干物、サザエとハマグリを購入した。

 

この場で調理できるの、贅沢すぎる・・・



これはエッチすぎますねぇ。

 

最the高だろ・・・

ごはんもお代わりしてしまい、かなり満腹になった。

 

 

・・・

 

 

最後にちょっと海の方をぶらぶら。

昨日と打って変わって今日は寒いし風が強い。

 

お互いここから帰るし、明日は仕事だしということで、12時半くらいには解散した。

 

 

なんというか、満足感が高すぎた。

泊まる場所を決めただけで全部行き当たりばったりで、

ご飯もGoogleMapsを開いて「現在営業中」ってなっている近いところを選んだりした。たまたま全てにおいて当たりを引いただけで、計画性などない。

でも、

こういうのでいいんだよ

っていう旅行を久しぶりにできた気がする。

 

 

ここからは強い思想を伴った自分語りが展開されるので注意。

 

私は旅行する時に、観光地をたくさん廻ったり予定をパンパンに詰め込んで「元を取る」ことばかり考えたりしてしまう。

あと、みんなが行っている観光地とか、話題の飲食店とか、Twitterとかインスタとかで毎日流れてきて、「自分も行こうかな~」って思ったりする。

世間ウケも良いし?、ツイートしたらみんな「いいね」くれるし?動画にしたら再生数も期待できるかも?

そういうのをパンパンに詰め込んで、人に自慢できるような旅行をしようとする。

気が付くと、趣味や息抜きのはずの旅行に「人からどう思われるか」という要素が入り込んでいる。そして、「あそこも行かなきゃ、これも食べなきゃ」という使命感に襲われながら旅行している。

 

こういうことに気づいちゃう自分賢いwとか、そういう旅行をすることは愚かwとか、そんな野暮なことを言いたい訳ではない。

みんなが良いって言っているところに行くというのは素晴らしいことだ。なぜなら、間違いがないし、他の人と喜びや感動を共有できる。

実際自分だってどこに行くか考える際、Twitterで見た場所やテレビで話題のお店を選択することがほとんどだ。知らん訳の分からん場所に行って失敗したくないし。「人気の○○ってところ行ってさァー」って言えばちゃんとした人間に擬態できるし。

そもそも本当に人のことを気にしていないのであればこんなブログは書かないし、Twitterなんかやっていない。

 

では何が言いたいかというと、みんなが言う「人気」の場所に沢山行くのもいいけど、たまには何も考えないで、とりわけ有名って訳でもなく、何があるのかも分からない、”映える”訳でもない場所で、だらだらと酒を飲みながら過ごしてみるような旅行もいいのではないだろうか。ということ。

 

伊東で酒カスをしたら、ひとつの”正解”を見つけた気がした。